ティンクルスタースプライツとガンバードは似ている! 〜パロディとパクリのあいだについて考える〜 アーケードゲーム戯言のメニュー ティンクルの攻略はこちら |
はじめのいいわけ ティンクルスタースプライツとガンバードは似ている! って、何を今さらなんですが・・・。 でも案外と気付かない人も多いようですし、 web上でもあまりこの話題に触れたのを見た記憶がありません。 ・・・と思ってたのですが、 検索してみたところこちら やこちらなんかも発見したり。 このページは、そういう古い小ネタをさも自分が第一発見者のように振る舞って鬼の首でも獲ったかの如くの勢いで 閉ざされたタブーの扉を開くぜ〜という企画であります。 画像が例によってデジカメ撮影によるものゆえお見苦しい点はご容赦くださいませ。 ADKのいたずら 先発のガンバード(彩京)は94年秋頃発売、後発のティンクルスタースプライツ(ADK)は96年末頃発売でした。 つまり約2年間の猶予があります。 まずはストーリー。 何でも願いが叶うというアイテムを巡り、大勢のキャラが争奪戦と冒険を繰り広げる。 そして主人公。 ホウキに乗って空を飛ぶ魔法少女。お供はウサギ。 たぶんこの辺までは本気で単なる偶然の一致だと思うんですよ、私は。共通のモチーフがありそうですし、 ストーリーも主人公も言ってみりゃごく普遍的なものですよね。 マリオンとロードランじゃ造形も全然違うし(むしろティンカーリンカー)・・・溜め撃ちがちょっと似てるかなあ、ってのとあと お供のウサギを自爆攻撃に使うなんてのもありますが、まあこんなのは下衆の勘繰りというやつでしょう。 しかしながら、他のキャラにどう考えても偶然とは思えないものがあるのです。 「なんかあの会社のあのゲームに似ちゃったかなあ」と気付いた時、「ええい、どうせならもっとやっちゃえ〜!」 というような遊び心がムラムラしてきてしまったとか・・・そんな感じが真相ではないかと邪推するのですが・・・ それがADKをして以下のキャラ達を生み出させた原動力なのか?
アッシュ → アーサー・シュミット これが一番分かりやすいですね。名前もまるで元のアッシュのほうが短縮形かのようですし。 バルナス → ケスベイ これもほぼ間違いないでしょう。設定に「王立科学アカデミー」なんて言葉が出てきた時には 正直、我が目を疑いましたよ。 ヤンニャン → ヤンヤン う〜ん、ちと微妙と言いますか、単独で見たらほとんど「言いがかり」レベルなんですが・・・ 上記2キャラの存在がある以上、どうしたってそういう色眼鏡でしか見られませぬ。 名前が似せてあるのでたぶん当たりだと思うんだけど・・・。最初は「ヤンチャン」だったなんて話も。 初期稿を見ると、結った後の髪が二又でなく1本で、かつイヤリングをつけているなんてバージョンもあったようです。 さてこうして見ますと、偶然か否かは別としましても、ガンバード全5キャラのうち実に4キャラまでもが ティンクルキャラとの関連性を見出せるようです。 ちなみに残る1キャラは・・・そう、鉄です。あの筋肉ムキムキで美少年好きのホモじじいです。 ティンクルで採用されなくて本当に良かったと思います。 そう言えば、ロードラン(ティンクルの主人公)はよく赤ずきんチャチャというアニメの主人公に似せたのではないかと言われますが、 これはデザイナー様御本人の口から否定されていたはずです。 もともとこのゲーム、魔法のジョイスティックですとか、メヴィウス(MEVIOUS)の「サップァー・プリャスター」 なんていうゲームねたが多いのです。こういうパロディの下地があるわけですね。 |
彩京からの、ラヴ・リアクション さてお話はここで終わりではありません。続きがあるのです。それも、なんとも素敵な後日談が・・・。 98年秋頃、ティンクルから再び約2年の時を経て、彩京からガンバード2が発売されました。 ところがそこに居たのは・・・!?
彩京は・・・やってくれました! ていうか、やり返しました!! 何事かあるとすぐ、やれ著作権だ何だと喧しい昨今において、彩京が見せてくれたこのお茶目な回答。 一服の清涼剤のように爽やかでかつ笑えるものでした、とさ。めでたしめでたし。 そんな寛容の精神を是とする彩京とADKですから、きっと当ページにおける画像無断使用も一笑に伏してくれるものと私は確信しております (そんなん通用するかオイ!)。ま、苦情をよこそうにも両社ともに今やアレなわけなんですけど・・・。 もしティンクルスタースプライツ2が世に出ていたら、やっぱりADKもまたやり返したんかな〜。 ヘイコブモドキとかさ。そういう微笑ましいリスペクト合戦が是非とも見たかったよ・・・。 パロディとパクリを分かつもの 一方にパロディやオマージュと呼ばれて許されるものがあり、もう一方にパクリや盗作という許されざるものがあります。 良性と悪質という両者を分かつもののひとつとして、元ネタが明解に示されているかどうかがあるのではないでしょうか。 仮に製作者内部の元ネタへのリスペクトが同程度であったとしても、 このことがしっかりしているかどうかで受ける印象はずいぶんと違ってくるように思われます。 ま、要するにあらかじめ自分でゲロッてしまえばオッケーなわけですね。 そうすることでアイデア不足によるパクリでなくパロディであること自体が目的であることをアピールできるということです。 元ネタを明解に示すためには文字情報を利用するのが近道でしょう。 ティンクルであればそれはキャラのネーミングであったり科学アカデミーであったりするわけです。 他の例を探すと、レイディアントシルバーガンのGALLOPがそうですし、 バトルガレッガのブラックハートも雷電 II/DXのブラックバードを示唆しているのかな? もっともあんまり元のまんまの内容では、単にネタバレを免罪符にするような使い方になりかねませんが。 ・・・ティンクルの2面の曲ですが・・・ダークシールの例の曲のタイトルと 正反対のような意味になってるのが、もしかしてネタバレのつもりなんだろうか・・・う〜ん・・・ 最近ですと式神の城 II がなんやかんやと言われているようですが、 どこかにひとつでもそういう元ネタへの言及があれば痛くもない腹を探られることもなかったのではないでしょうか。 おお、なんか時事ネタを絡めつつキレイにまとまってきたぞ! というわけでおしまい。 (2003年5月) あれ、「アノレゴス」とかあったのね・・・。 (2003年6月) |